公開講座概要 (学校法人奈良学園主催)志賀直哉旧居 バックナンバー
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2023年度志賀直哉旧居講座—新たな高畑文化、15年を迎えて—
2023年度志賀直哉旧居講座
2022年度 志賀直哉旧居特別講座 概要
2022年度 志賀直哉旧居講座(白樺サロンの会)
—古都のひととき、文学と美・芸術への願い・・・コロナ禍を越えてー
われわれは、名作を前にして立ち去り難く、惹かれます。古都はこの美の世界を古年の堂宇に織りなし、はるかな時を越え、なお今に在ります。過去の単なる遺物ではない芸術の真の生命に触れながら、古(いにしえ)に返り、あるいは今日に立って、春日の麓、たぐいまれな古都奈良のこの一画で、文学作品や芸術の美について、以下の演題でお話したく思います。
6月20日(月)10時30分〜12時
志賀直哉の大山の一夜
呉谷充利 相愛大学名誉教授
25年の歳月を要した『暗夜行路』が奈良の旧居において完成する。この長編小説は最終章にみずからの実体験を綴る大山の一夜を描いており、志賀文学においてこの大山の一夜の描写は重要な意味をもつように思われます。志賀直哉がいうリズムに着目し、山崎正和の『リズムの哲学ノート』を拠り所にしながら、その体験について考えてみたく思います。この長編に先立つ「イヅク川」、「和解」を通して、その創作の足取りを辿ってみます。
8月15日(月)14時〜15時30分
戦争と美術
平瀬礼太 美術史家・愛知県美術館
毎年夏には戦争を振り返る特集やイベントが繰り返される。戦争を忘れてはならぬ、という認識は共有し得たとしても、少しずつ風化していく現実に抗えないもどかしさも、これまた毎年恒例のようにつきまとう。この意味で今年は、残念ながらも戦争のリアリティを強く感じつつ、その意味を再考するに適切な状況に置かれている。普段はなかなか結びつくことのない、戦争と美術のつながりをこのような時期に、あらためて考えてみたい。
10月3日(月)14時00分〜15時30分
毘沙門天像の成立と展開
佐藤有希子 奈良女子大学文学部准教授
毘沙門天は、インド古来の神を淵源とし、仏教における四天王の一尊として北方守護の職能を担った尊格である。四天王のうちで最も高位の存在として、各時代・地域において天部系尊格のなかでも、特殊な信仰と造像が行われた。
毘沙門天はいかにして四天王から独立し、信仰されたのだろうか。毘沙門天が独立して信仰されたり、あるいは四天王のなかでも特殊な姿であらわされたのは、一つは「兜跋」毘沙門という異形の姿、もう一つは、毘沙門天が手に持っているという釈迦の遺骨、すなわち「舎利」に由来するのではないか、と私は考えている。この仮説を検証しつつ、毘沙門天信仰がアジアから日本へ広まる経緯と、歴史を経るにしたがい変容していった造形について紹介する。
10月10日(月)10時30分〜12時
写実画家・野田弘志 その作品と、目指す「真理」
深谷 聡・奈良県立美術館
奈良県立美術館で特別展「野田弘志 真理のリアリズム」を開催中の写実画家、
野田弘志先生の作品から、西洋絵画の伝統から学び、現代の写実の中で邁進する作品の変遷、そして追い求める写実の真理というテーマについて読み解いていきます。
11月21日(月)10時30分〜12時
志賀直哉「流行感冒」を読む
吉川仁子 奈良女子大学文学部准教授
コロナウイルスの流行後、人間と感染症との闘いを描いた文学作品の紹介が相
次ぎました。志賀直哉の「流行感冒」もその一つで、2021年にはNHKでドラマ
化もされましたのでご存じの方も多いでしょう。スペイン風邪の流行期を描いた
この作品は、コロナに翻弄される私たちに重なるのはもちろんのこと、主人公
「私」の潔癖さがよく表れた作品です。この作品は当初「流行感冒と石」という
題名でした。「石」というのは主人公「私」の家で働く下女の名前です。流行感
冒と下女・石を巡る本作を丁寧に読み、そこに表れる、感染症に対してだけでは
ない「私」の潔癖な性質について考えてみたいと思います。「私」は志賀直哉に
重なる人物ですが、病気を極度に恐れる「私」の、わが子に対する思いについて
も、志賀の他作品を参照しつつ確認してみましょう。
12月19日(月)10時30分〜12時
アルベール・カミュの『カリギュラ』、その意味と演出---小栗旬と菅田将暉
東浦弘樹 関西学院大学教授
フランスのノーベル賞作家アルベール・カミュ(1913-1960)は小説家・哲学者として名高いが、同時に劇作家でもあった。本講座では2019年に栗山民也演出、菅田将暉主演で上演されたカミュの戯曲『カリギュラ』を取り上げ、2007年に蜷川幸雄演出、小栗旬主演で上演された『カリギュラ』との比較も交えつつ、その演出や作品の持つ意味について考えたい。
2023年1月16日(月)10時30分〜12時
泉鏡花『薺』・『蝶々の目』とその叙述について
西尾元伸 帝塚山大学准教授
泉鏡花『薺』(大正10)・『蝶々の目』(大正10)は、「斜向ひ」の少女《みんみい》を可愛がる「我児のない」夫婦の姿を描く作品です。作品は《圭吉》なる人物から作者が聞いた話という形式をとりますが、鏡花自身の体験が色濃く反映されていると考えられるものです。幻想譚の多い鏡花作品にあって、身近な出来事を飾らずにとりあげた数少ない作品とも言えます。しかし、これらの作品が書かれたのは少女が夭折して約二年の時間が経過した後でした。今回の講座では、その叙述方法に注目しながら、鏡花夫妻と少女との交流をたどってみたいと思います。
2021年度志賀直哉旧居特別講座 概要
志賀直哉旧居特別講座
2021白樺サロンの会(全8回)
—— 令和の時を迎えて、奈良ふたたび (続) ——
古代ギリシア建築にはエンタシスという造形の仕方があります。法隆寺中門の柱のふくらみはこの影響を受けているともいわれています。国際的な都でありつづける奈良の地で、洋の東西にわたる眼をもってひろく美や文化について考えてみたいと思います。
古代ギリシアの賢人、アリストテレスはものとしずかに向き合い、これを観照することに至純の幸福があると云います。今、新たな令和の時を迎え、志賀直哉旧居のしずかなひとときを共に過ごしたく思います。
第1回 「白醉庵・吉村観阿と奈良」 5月17日(月)10:30~12:00
宮武慶之 梅花女子大学非常勤講師
優れた点を瞬時に判断する目利き。特に茶の湯では道具の目利きが重要とされてきました。江戸時代後期の江戸で目利きとして活躍した吉村観阿もその一人です。観阿の先祖が奈良の出身であった点を中心に、観阿の生涯と道具の目利きについてご紹介します。
第2回 川端康成、上方の人 —志賀直哉、谷崎潤一郎、川端康成にみる表現—
6月21日(月)10:30~12:00 呉谷充利 建築史家・相愛大学名誉教授
概要:
川端康成は、志賀直哉の「雨蛙」について「矢張り志賀直哉氏は、志賀氏一人の世界を持っていた。(大正13年1月)」と書いています。
川端康成の経歴を辿れば、大阪在住は多感な十八歳までつづいています。東京に出るまで、かれが青年期の大半を過ごす茨木は京都と大阪のほぼ中間に位置します。
暗にみれば、谷崎潤一郎が心中に期した「これだけの大都市(大阪)」(「私の見た大阪及び大阪人」)におけるその作家の一人として、川端康成その人を考えてみることができるのかもしれません。川端康成の文学的な素養は淵源たる上方のその地に培われ、その文学はまさしく上方の精神世界に立っています。志賀直哉、谷崎潤一郎と川端康成の作品を読み比べながら、その表現を辿ってみます。
第3回 「泉鏡花の戯曲『天守物語』を読む」
7月19日(月)10:30~12:00 西尾元伸 帝塚山大学准教授
概要:
泉鏡花『天守物語』(大正 6)は、「播州姫路。白鷺城の天守、第五重」を舞台とした戯曲作品です。本作での、白鷺城の天守五層は人の立ち入らない異界であり、天守夫人・富姫が住まう場所です。そこに、姫川図書之助なる若い鷹匠がやってくることで、ストーリーが展開していきます。泉鏡花は、一般に幻想文学の作家と言われますが、その幻想性は小説をはじめ、戯曲、随筆と多岐にわたる創作において発揮されました。『天守物語』は、そうした鏡花戯曲のなかで代表作のひとつと言えます。本講座では、『天守物語』が戯曲という表現形態で書かれていることに留意しつつ、その作品世界を楽しみながら読解してみたいと思います。
第4回「亡き兵士に捧げるイメージ」
8月16日(月)14時〜15時30分 (★午後) 平瀬礼太 美術史家・愛知県美術館
概要:
日本の近代において、兵士たちは死と背中合わせに、その恐怖と闘ってきた。そして家族や近親者は、彼らを突如失う可能性を脳裏に描きながら、帰りを待ち続けた。
帰らぬ兵士の存在を埋め合わせるものなど、容易に見つかる訳はない。しかし、せめてもの思いとして、彼らの姿を後にとどめようとした。遺影で偲ばれるのが常であったが、時に立体的な像によりその霊を悼む例も現れていた。ここではそのような例を紹介しながら、それらに宿る追悼の思いに触れてみたい。
第5回 文学・映画に見るパンデミック――カミュの『ペスト』を中心に
9月20日(月)10:30~12:00 東浦弘樹 関西学院大学教授
概要:
昨年来、新型コロナウイルスの感染拡大によりパンデミックを描いた文学作品や映画が注目を浴びている。本講座ではアルベール・カミュの『ペスト』を中心に、ボッカチオの『デカメロン』、ダニエル・デフォーの『疫病流行記』、エドガー・アラン・ポーの『赤死病の仮面』、カレル・チャペックの『白い病』などの文学作品、『ブレイクアウト』、『コンテイジョン』、『アンドロメダ…』などの映画、さらには『バイオハザード』、『ブレインデッド』などゾンビ映画にも言及しながら、文学・映画がどのように感染症を描いてきたかを考えたい。
第6回 近代奈良の異才 森川杜園の芸術 10月18日(月)10:30~12:00
奈良県立美術館学芸員 松川綾子
概要:
森川杜園(もりかわ・とえん 1820-1894)は、幕末から明治にかけて奈良で活躍した彫工。奈良の伝統工芸の一つ・奈良人形(一刀彫)の名手として知られ、明治期には正倉院宝物をはじめとする名宝の模写・模造制作にも取り組み、国内外の博覧会で受賞を重ねるなど、日本の彫刻史に確かな足跡を残した人物である。
本講座では、杜園の生誕200周年を記念して奈良県立美術館で開催予定の「生誕200周年記念 森川杜園展」(仮称)と連動し、その魅力あふれる造形世界を紹介する。
第7回 芥川龍之介「玄鶴山房」―原稿から見えてくるもの― 11月15日(月)10:30~12:00 吉川仁子 奈良女子大学准教授
芥川龍之介は、評論「文芸的な、余りに文芸的な」の中で志賀直哉を非常に高く
評価しています。また、「「話」らしい話のない小説」を提唱し、それは「最も
詩に近い小説」だと述べ、その代表として志賀の「焚火」を挙げました。晩年の
芥川には私小説への傾斜が見られますが、彼の死の半年前に発表された「玄鶴山
房」は、年老いて寝たきりになった堀越玄鶴と彼を取り巻く人々の暗鬱たる在り
様を描いた、「焚火」とは全く趣の違う虚構作品です。芥川はこの作品を書き上
げるのに非常に難渋しましたが、残された原稿(奈良県吉野の阪本龍門文庫蔵)を検証すると、彼の作品構築にあたっての苦闘が見えてきます。その苦闘の跡をたどってみたいと思います。
第8回 日本人の美意識 12月20日(月)10:30~12:00
井上克人 関西大学名誉教授
女身仏に春剥落のつづきをり (細見綾子『伎藝天』より)
かつて和辻哲郎の『古寺巡礼』や亀井勝一郎の『大和古寺風物誌』、あるいは入江泰吉、土門拳の藝術写真を見て奈良、大和路を訪れる人々が多くいましたし、今もそれは変わりません。ところで日本人はそうした天平の日本文化に想いをいたし、そこに何を求め、どこに奈良の魅力を感じているのでしょうか。
かつて、セイロンやミャンマー、タイなど東南アジアの仏教国からやってきた僧侶たちは、奈良や京都の寺院の古仏をみて、日本人は仏教の信仰心を失ったのではないかと嘆息したそうです。黄金色であるべき尊像を剥げるに任せて放置していると映ったようで、このままでは仏の靈力も衰えてしまっていると感じたようです。
思い起こせば、中国、韓国の寺院の仏像は、どこもけばけばしいほどの原色で塗りたくり、黄金色で輝いています。しかし日本人は逆にそうした派手に彩られた仏像は却って俗っぽくて霊妙さに欠け、古仏のもつ深遠な美しさを感じ取ることはできません。
このように、同じ東アジア文化圏でも、日本人は独特の感性を持ち合わせています。それはいったいどういうことなのでしょうか。それを探ってみたいと思います。
2020年度志賀直哉旧居特別講座概要 コロナ蔓延のため一部次年度に延期
志賀直哉旧居特別講座
2020白樺サロンの会(全7回)
—— 令和の時を迎えて奈良ふたたび ——
古代ギリシア建築にはエンタシスという造形の仕方があります。法隆寺中門の柱のふくらみはこの影響を受けているともいわれています。国際的な都でありつづける奈良の地で、洋の東西にわたる普遍的な眼でひろく文化について考えてみたいと思います。
古代ギリシアの賢人はものとしずかに向き合い、これを観照することに至純の人間の幸福があるといいます。今、新たな令和の時を迎え、静かなそのひとときをこの文学者の旧居で共に過ごしたく思います。
第1回 「アルベール・カミュの『カリギュラ』、その意味と演出」
6月15日(月)10:30~12:00 東浦弘樹 関西学院大学教授
概要:
フランスのノーベル賞作家アルベール・カミュ(1913-1960)は小説家・哲学者として名高いが、同時に劇作家でもあった。本講座では、昨年秋に栗山民也演出、菅田将暉主演で上演され評判になったカミュの戯曲『カリギュラ』を取り上げ、蜷川幸雄演出、小栗旬主演の『カリギュラ』との比較も交えつつ、その演出や作品の持つ意味について考えたい。
第2回 「泉鏡花の戯曲『天守物語』を読む」
7月20日(月)10:30~12:00 西尾元伸 帝塚山大学准教授
概要:
泉鏡花『天守物語』(大正 6)は、「播州姫路。白鷺城の天守、第五重」を舞台とした戯曲作品です。本作での、白鷺城の天守五層は人の立ち入らない異界であり、天守夫人・富姫が住まう場所です。そこに、姫川図書之助なる若い鷹匠がやってくることで、ストーリーが展開していきます。泉鏡花は、一般に幻想文学の作家と言われますが、その幻想性は小説をはじめ、戯曲、随筆と多岐にわたる創作において発揮されました。『天守物語』は、そうした鏡花戯曲のなかで代表作のひとつと言えます。本講座では、『天守物語』が戯曲という表現形態で書かれていることに留意しつつ、その作品世界を楽しみながら読解してみたいと思います
第3回「亡き兵士に捧げるイメージ」
8月17日(月)14時〜15時30分 (★午後) 平瀬礼太 美術史家・愛知県美術館
概要:
日本の近代において、兵士たちは死と背中合わせに、その恐怖と闘ってきた。そして家族や近親者は、彼らを突如失う可能性を脳裏に描きながら、帰りを待ち続けた。
帰らぬ兵士の存在を埋め合わせるものなど、容易に見つかる訳はない。しかし、せめてもの思いとして、彼らの姿を後にとどめようとした。遺影で偲ばれるのが常であったが、時に立体的な像によりその霊を悼む例も現れていた。ここではそのような例を紹介しながら、それらに宿る追悼の思いに触れてみたい。
第4回 興福寺北円堂「無着像」—奈良の美と日本文化—
9月21日(月)10:30~12:00 呉谷充利 建築史家・相愛大学名誉教授
概要:
運慶作「無着像」(興福寺 北円堂、1208)は鎌倉仏像彫刻の頂点をなしているといわれる。その彫像はさながら自身の息づかいを感じさせるがごとく佇んでいる。運慶のたぐいまれな写実性がこの迫真の表現を造り上げている。一仏僧の内面に深く届くこのリアリズムはいかにして生まれたのか。ここでは天平期の法隆寺五重塔北面「釈迦涅槃塑像」に遡りながら、その芸術精神の源をさぐってみる。この彫像の美は道元や親鸞にみる同時代の鎌倉仏教と分かちあう一精神性をもって日本文化固有のリアリズムを現わしている。
第5回(仮題)「ブラティスラヴァ国際絵本原画展について」
10月26日(第四月曜)10:30~12:00 深谷聡(奈良県立美術館主任学芸員)
概要:
(仮)
ブラティスラヴァ国際絵本原画展は、東欧・スロヴァキア共和国の首都ブラティスラヴァで2年ごとに開催されている世界最大規模の絵本原画コンクールです。
本講座では、奈良県立美術館で開催される同展覧会の日本巡回展についてお話しします。世界各国から選抜された出品作品(入選作品)を通じて、イラストレーションの持つ多彩な魅力と、世界の歴史・文化の多様性をご紹介します。
第6回 数学を通して「人間」を考える
11月16日(月)10:30~12:00 森田真生 数学者
概要:
数学は人間の営みでありながら、同時に人間の思考や認識を制約する限界を超えていこうとする営みでもあります。「数学とは何か」を問うことはしたがって「人間とは何か」という問いに直結していくことになります。本講座では、数学の豊かな営みの歴史を参照しながら、数学を通して「人間とは何か」そして、「人間としてよりよく生きる」ために、私たちはどのように考え、どのように行動することができるのか、みなさんとともにじっくり考えていきたいと思います。
第7回 志賀直哉「網走まで」を読む
12月21日(月)10:30~12:00 吉川仁子 奈良女子大学准教授
「網走まで」は志賀直哉の文壇的処女作です。語り手である「自分」は、赤ん坊
と男の子を連れた若い母親と汽車に乗り合わせます。母子は網走まで行くといい
ます。上野から「自分」が降りる宇都宮までの車中が舞台です。さて、時間はど
のくらいの長さでしょうか。また、彼らはどんな汽車に乗っているのでしょうか。
この作品には草稿が残されていますが、「白樺」創刊号に掲載された初出と比べ
てみると、大きな異同があります。短い作品ですが、時代背景や、当時の風俗、
本文の異同などを調べることで、何倍にも作品がふくらんできます。志賀の旧居
で志賀の処女作を丁寧に読んでみましょう。
2020年度 志賀直哉旧居講座 (新型コロナウィルス蔓延のため、前期分延期)
10月26日(第四月曜)10:30~12:00 深谷聡(奈良県立美術館 学芸員)
第2回 数学を通して「人間」を考える
11月16日(月)10:30~12:00 森田真生 数学者
第3回 志賀直哉「網走まで」を読む
12月21日(月)10:30~12:00 吉川仁子 奈良女子大学准教授
第4回 興福寺北円堂「無着像」—奈良の美と日本文化—
2021年1月18日(月)10:30~12:00 呉谷充利 建築史家・相愛大学名誉教授
2019年度志賀直哉旧居特別講座 概要
古都の美、サロンのひととき
時間 : 10時30分〜12時(一部、午後2時〜3時30分) 日程 各月第三月曜日
この地に、古代の白眉が優に千年を越えて伝わり、近代に脱俗の場所として画家や作家が住み着いた。伝わる美の世界は歴史を越える普遍的な人間の意味を、静謐なその地は、深い思索をわれわれに与える。奈良高畑に残された有形、無形の遺産を継承して、芸術、文学、さらには文明への思索…。たぐいまれな歴史の地から知の世界へ・・・思索を通したサロンのひととき、しずかな時が古都に流れる。
第 1 回 寧楽(なら)の美 —法隆寺五重塔釈迦涅槃塑像— 日時:5 月 20 日
講師:呉谷 充利 建築史家・相愛大学名誉教授
屈指の白眉をかぞえる美の世界は、文人のこころを捉えた法隆寺夢殿の救世観音に象徴される人間の淋しさへの慈 愛、さらに新薬師寺や東大寺にみる十二神将や四天王像はこれとうって変わる勇壮な美を見せる。この勇壮な美を決定 づけるものはそれらの彫像の内から、もっと正確にいえば、その深奥から発せられる力の表現にある。これら神将の美 の起源を仏教伝来以前の古代に求め、比類なき表現を見せる法隆寺五重塔の釈迦涅槃塑像を改めて古代益荒男人(ます らおびと)の生を今日に伝えるものとして考えてみたい。慟哭のそれらの像はさながら文字なき古代からの手紙のよう にも見える。「益荒男人(ますらおびと)」の世界を確かめながら、寧楽(なら)の二つの美を探ってみる。
第 2 回 終戦と美術-藤田嗣治と住喜与志の戦後 日時:6 月 17 日(月)14:00~15:30(★午後) 講師:平瀬礼太 美術史家・愛知県美術館
陸軍美術協会の主要メンバーとして共に戦時を生き抜いた藤田と住。エコール・ド・パリの寵児として、戦争美術の 牽引者として活躍した藤田と、帝大、新聞社員を経て美術界に暗躍した住は、年齢差や経歴の違いを超えて行動を共に したが、彼等にはお互いに厳しい戦後が待ち受けていた。2 人の戦中から戦後への知られざる活動に焦点を当て、ある 一つの戦後史の形を浮かびあがらせる。
第 3 回 泉鏡花と〈奈良〉―『紫障子』を読む― 日時:7 月 15 日
講師:西尾元伸 帝塚山大学准教授
泉鏡花『紫障子』(大正 8)は、奈良を舞台とする作品です。作者の友人が大阪南地の藝妓を伴って奈良から京都をめぐった際に出会った怪異譚、という形式で書かれる作品です。実は、本作の「作者の友人」こそ、鏡花を思わせる人物 なのですが、その行程を見てみると奈良が観光地であるという要素が含まれていることに気づかされます。作中には、 汽車で停車場(ステイシヨン)に着いて、東大寺、大仏殿、興福寺などを巡るという見物の様子も描かれます。本講座 では、そのような観光の視線に映る奈良に注目しながら、そのことと作品中の怪異譚とがどのようにかかわるのかを考えてみたいと思います。
第 4 回 志賀直哉と動物 日時:8 月 19 日
講師:吉川仁子 奈良女子大学准教授
志賀直哉の作品にはよく動物が登場します。「犬」(『週刊朝日』 昭和3年1月2日号、執筆は昭和2年9月)では、 炎天下の奈良の町を、行方不明になった飼い犬を自転車で探しまわる「私」の姿が描かれます。今回は、この作品を含 め、志賀の作品やエッセイの中で動物の登場するものをいくつか読み、志賀が動物をどのように描き、また、動物との 関わりを通して何を描き出そうとしていたのか、考えてみたいと思います。
第 5 回 アルベール・カミュと母親——戯曲『誤解』を中心に 日時:9 月 16 日
講師:東浦弘樹 関西学院大学教授
20 世紀フランスのノーベル賞作家アルベール・カミュ(1913〜1960)は、「不条理の哲学」や「アンガージュマ ン(政治参加)の文学」で名高いが、実は彼ほど「母親」にこだわった作家はいない。カミュの作品を読み解くキーワ ードは「沈黙」と「無関心」だが、それは耳が不自由でいつも黙りこくっていたカミュの母親の沈黙、無関心からきて いる。本講座では、20年ぶりに実家に帰ってきた息子が、彼を息子と見分けられない母親と妹に殺されてしまうというカミュの戯曲『誤解』を中心に、小説『異邦人』、『ペスト』にも言及し、カミュの中にある母親イメージの変遷について語りたい。
第 6 回 吉川観方-日本文化へのまなざし 日時:10 月14日
講師:松川綾子 奈良県立美術館
2019 年 9 月 28 日から 11 月 17 日まで奈良県立美術館で開催する特別展「生誕 125 年没後 40 年 吉川観方- 日本文化へのまなざし」(仮称)に関連して、日本画家で風俗史研究家の吉川観方(よしかわ かんぽう 1994-1979) の活動を紹介します。吉川観方は、明治 27 年(1994)京都市で生まれ、主に風俗史研究家として活躍しました。近世から近代に至る絵画や美術工芸品などの風俗資料約 30,000 点を収集したことでも知られ、その一部は奈良県立美 術館に収められています。一方で、京都市立絵画専門学校で日本画を学び、時代風俗に取材した人物画を描いて帝展で 入選を果たすなど、日本画家としても足跡を残し、自ら収集した服飾品を用いて扮装写生会を開くなど、同時代の歴史 画や風俗画の動向に多方面から関わっています。こうした吉川の活動や作品、収集品の紹介を通じて、吉川が深い理解 と情熱を持って守り伝えようとした日本文化の魅力を改めて見つめ直していただく機会となれば幸いです。
第 7 回 森鷗外と奈良 -帝室博物館総長としての為事 日時:11 月 18 日
講師:瀧本和成 立命館大学教授
鷗外森林太郎は、陸軍軍医総監、陸軍省医務局長を辞した後、1917(大正 6)年帝室博物館総長兼図書頭に任命され ました。(1922 年に在職のまま逝去しています。) 在任中は、さまざまな面から改革を実践しました。本講座では、鷗外の晩年に着目し、この約 4 年間にどのような「為事」に取り組んだのか。近代文学を代表する文豪の、知られること の少ない博物館長としての側面を〈奈良〉にも焦点を当てつつ、明らかにしたいと考えています。
平成30年度志賀直哉旧居講座 第三月曜: 10時30分〜12時 (一部、14時〜15時30分)
日時:5月21日(月)10:30~12:00講師:柏木隆雄 大手前大学前学長 大阪大学名誉教授
日時:6月21日(木)地震発生のため変更 10:30~12:00講師:呉谷充利 建築史家 相愛大学名誉教授
日時:7月16日(月・祝)10:30~12:00講師:武田充啓 奈良工業高等専門学校教授
日時:8月20日(月)10:30~12:00講師:東浦弘樹 関西学院大学教授
日時:9月17日(月・祝)14:00~15:30(★午後)講師:平瀬礼太 美術史家
平成29年度志賀直哉旧居講座 第三月曜: 10時30分〜12時 (一部、14時〜15時30分)
美と文学の東西、文明としての戦後 —志賀直哉旧居からー
① 5月15日 郭 南燕 国際日本文化センター准教授 「なぜ志賀直哉は日本語を捨てようとしたのか?」
② 6月19日 呉谷充利 建築史家 「文学に見る東西 —志賀直哉と谷崎潤一郎の関西移住—」
③ 7月17日(祭日 午後) 平瀬礼太 美術史家 「日本洋画の揺籃期から 西日本を中心に」
④ 8月21日 吉川仁子 奈良女子大学准教授 「森鷗外と奈良―森鷗外「奈良五十首」をめぐって」
⑤ 9月18日(祭日) 東浦弘樹 関西学院大学教授 「アルベール・カミュの『転落』を読む」
⑥ 10月23日 松川綾子 奈良県立美術館指導学芸員 「幻の画家・不染鉄(ふせんてつ)
~特別展「没後40年 幻の画家 不染鉄」(仮称)の開催に際して~ 」(国民文化祭記念講座)
⑦ 11月20日(午後) 橋元淳一郎 相愛大学名誉教授 「宇宙と生命の謎を追う--数式なしのやさしいサイエンス」
平成28年度 志賀直哉旧居特別講座
四季の変化、旅の風景あるいは自然の大きな力さらにまた悠久の時の流れに眼前の風景は移ろい、その情景を変えてゆきます。その情景と向き合って、われわれは時にとまどい、また自らを省み、あるいは究極に無常や諦念を学びます。本講座ではわれわれを取り巻く情景とその変化や移ろいに伴う内面的なこころの世界について、改めて今日の視点を交えながら考えてみたいと思います。
第三月曜日 時間帯10時30分〜12時00分(一部午後 2時00分〜3時30分開講)
1. 5月16日 弦巻克二 志賀直哉と奈良
―「暗夜行路」完成に向かって――
奈良女子大学名誉教授
極論すれば、志賀直哉の関西在住時代には「暗夜行路」の「後篇(第四)」以後の課題――妻の過失とそれからの大山での解脱まで――が潜在し続けている。それがどのように作者に納得して書けたのかを、当時の作品(「雨蛙」「山科の記憶」「座右寶」)や事柄などを通して考えてみます。
2. 6月20日 呉谷充利 小出楢重・谷崎潤一郎と志賀直哉
—表現における性分(神経)と心持ち—
相愛大学教授
谷崎潤一郎と志賀直哉の文学作品を小出楢重の絵画論を交えてお話ししたく思います。谷崎は、あたかも「手のひらの中に、この山間の霊気と日光とが凝り固まった」かのような「一踝の露の玉」たる吉野の「ずくし(熟柿)」の美を愛で、志賀は無限の「大きな自然の中に溶込んで行く」精神と肉体の「陶酔感」を大山の夜空の静寂に見ます。いわゆる精神と肉体の問題を谷崎の「刺青」と志賀の「暗夜行路」において考えてみます。
3. 7月18日 呉谷充利 志賀直哉『暗夜行路』を読む 同
—底なしの不安から東亜の美へ—
志賀直哉が『暗夜行路』に書く「底なしの不安焦慮」は科学にたいする重要な問題を孕みます。この文学者の目は深く文明の問題を見据えています。関西に居を構え、ロダンの彫刻から救世観音像へとかれの美意識は変わり、深く東亜の美になぐさめられます。この見方において、私は文学者に科学を、科学者に文学を見ながら、東亜の美が意味する文明の問題を今日的な視点から改めて取り上げてみたいと思います。
4. 8月29日 東浦弘樹 震災後に読む ——アルベール・カミュの『ペスト』
関西学院大学教授
二十世紀フランスの作家アルベール・カミュの小説『ペスト』(1947)はアルジェリア第二の都市オランにペストが流行し町が閉鎖されるというストーリーですが、第二次大戦中のナチスドイツによるフランス占領とそれに対するレジスタンスの寓話でもあります。しかし、『ペスト』は人間が天災とどのように戦うべきか、天災との戦いに何が見出されるかという問題に貴重な示唆を与えてくれる物語でもあります。それだけに、東日本大震災の後、多くの作家、知識人が『ペスト』を「いま日本人が読むべき本」として挙げました。そういう視点からこの作品を読んでみたいと思います。
5. 9月19日 (午後) 平瀬礼太 こいつが敵だ! 冒涜のイメージ
美術史家
崇敬の像は裏返してみれば崇敬させるということを暗に示しています。歴史は勝者の英雄によって切り開かれてきました。が、勝者は敗者と裏腹です。敗者はこの勝者の像を引き倒すことによって新たな自身の正統性を高らかにうたいます。もっとも確かのものがもっとも危ういものになる、この人間のもっともドラマティクな出来事に迫って、作られた歴史からさらに深く真の歴史といい得るものに触れ、人間の実相に辿り着きたいと思います。
6. 10月31日 稲畑ルミ子 「禅(ZEN)関連企画展 雪舟・世阿弥・珠光… 中世の美と伝統の広がり」(仮称)展
奈良県立美術館学芸係長
奈良県立美術館が10月15日から11月27日まで開催予定の秋季企画展では、禅との関わりの中で中世に形成され、奈良ともゆかりが深い水墨画・能・茶の湯を取り上げ、その美の世界と、現代まで脈々と続く伝統の広がりを展示します。この展覧会を十分に楽しんでいただくため、展示のねらいと見どころについてお話しします。
7. 11月21日(午前10時30分〜12時に変更)橋元淳一郎 物理学で見る宇宙の神秘——実在とは何か
山口大学客員教授 相愛大学名誉教授
この世界において、幻想ではなく真に存在するものは何かという問いは、本来哲学の課 題です。物理学が明らかにするものは、科学的客観的な事実であり、それは哲学的な実在 とは異なったものかも知れません。しかし、ニュートン以降、この 400 年間に物理学が明 らかにしてきた事柄は、驚異としか言いようがありません。それは哲学的な実在を問う時 に決して無視できない重みを持つでしょう。本講座では、最新の物理学が明らかにした宇 宙の神秘を、数式なしで、できるだけ易しく解説します。
*同日、秋篠音楽堂 午後14:00開演 秋篠マンデーコンサート127.「紅葉コンサート」のご案内
ピアニスト 橋元泉穂&植田未香子
ブラームス/ハンガリー舞曲第5番 嬰ヘ短調 ガーシュイン/ラプソディ・イン・ブルー
他
8. 12月19日 吉川仁子 夏目漱石『こゝろ』 ―「先生」の遺書が伝えるもの―
奈良女子大学准教授
漱石の『こゝろ』は、教科書にも採録され、多く読まれていますが、わかりにくい部分も多い作品です。研究では様々な観点からの読み直しが進み、教科書で習った『こゝろ』とはずいぶん違う解釈もあります。そのような研究動向にも少し触れつつ、「先生」の遺書は何を伝えようとするものなのか考えてみたいと思います。また、志賀直哉は『こゝろ』の後に朝日新聞に連載する予定でしたが、『こゝろ』も終盤になって急に辞退し、漱石を困惑させました。ある意味志賀と縁の深い作品である『こゝろ』を、志賀旧居で一緒に読んでみましょう。
平成27年度 志賀直哉旧居特別講座 (白樺サロンの会) —名作、名品、生の世界—
2. 6月15日 志賀直哉と池田小菊 弦巻 克二(奈良女子大学名誉教授)
3. 7月20日 アルベール・カミュの 『異邦人』、アルベール・カミュと『異邦人』 東浦 弘樹(関西学院大学教授)
4. 8月17日 戦争と美術 平瀬 礼太(美術評論家・美術館学芸員)
5. 9月21日 切手に採用された美術品 梁瀬 健(大阪教育大学名誉教授)
6. 10月19日 時空と生命 —相対論と量子論から見える時間と空間— 橋元 淳一郎 (山口大学客員教授・相愛大学名誉教授)
7. 11月16日 ヴァージニア・ウルフゆかりの土地、St.livesとRodmell 石川 玲子(相愛大学准教授)
8. 12月21日 夏目漱石 『彼岸過迄』 吉川 仁子 (奈良女子大学専任講師)
講座に関する記事
<戦後70年>「空白期」に活発な活動 平瀬さん、戦時美術の見直し訴え 奈良 /奈良
第二次大戦中の日本美術について解説する講演会「戦争と美術」(学校法人奈良学園主催)が17日、奈良市の志賀直哉旧居であった。講師に招かれた美術史家の平瀬礼太さんは戦時下の美術の見直しを訴え、参加者は熱心に聴き入った。
平瀬さんは横山大観などの作品を引きながら1930〜40年代の日本美術について解説。「『不毛な時代』や『空白期』と呼ばれていたが、巡回展で380万人以上を動員した例もあり、美術界は戦前最大の盛り上がりを見せた」とし、活発な芸術活動があったことを指摘した。
その上で「当時の作品は戦争と切っても切れないため、戦後の研究者や批評家は言及を避けてきた。戦後70年の節目に作品群を客観的に判断できれば」と語り、芸術的な評価、社会的な背景の分析などに正面から取り組む必要性を強調した。
参加した奈良市の牧草洋一さん(66)は「芸術作品は構図や造形などに目が行きがちだが、制作された時代の空気も反映する。そうした二面性を考えさせられた」と話していた。【日向梓】
平成26年度 志賀直哉旧居秋期特別講座「高畑サロン、ふたたび」(学校法人奈良学園主催)
1. 9
月1日
志賀直哉旧居界隈の散策ー奈良高畑
ー弦巻克二
(奈良女子大学名誉教授)2. 9月8日
夏目漱石『それから』―代助の有り様ー
吉川仁子
(奈良女子大学専任講師)3. 9月15日
柳宗悦と志賀直哉—日本のモダニズム
—
呉谷充利(相愛大学教授)
4. 9月22日 《肖》《像》のはなし
平瀬礼太
(美術評論家・姫路市立美術館学芸員)5. 9月29日 志賀文学の技巧を探る ー『剃刀』『城の崎にて』を中心に
生井知子
(同志社女子大学教授)
7. 10
月13日
続片輪車螺鈿蒔絵手箱の流転
梁瀬 健
(大阪教育大学名誉教授)
8. 10
月20日 相対論から解き明かす宇宙と生命
橋元淳一郎
(山口大学時間学研究所 客員教授)
9. (6)
10
月27日 午後1時30分〜3時 英国モダニズム作家ヴァージニア・ウルフとキャサリン・マンスフィールドの描くパーティ
石川玲子
(相愛大学准教授)
* 但し、一部講座 月曜日 14時〜15時30分、(10月27日は10月6日の代行日)
いずれも月曜日10時00分〜11時30分
平成25年度(2013) 志賀直哉旧居 秋季講座「志賀直哉・美術・宇宙の神秘 」
9月13日 志賀直哉と禅 弦巻克二
9月20日 夏目漱石と志賀直哉 呉谷充利
9月27日 夏目漱石『行人』について―漱石と志賀の関わりにふれながら― 吉川仁子
10月4日 ノスタルジア ウィーン 中村一雄
10月11日 続片輪車手箱の流転 梁瀬 健
10月18日 傷痍軍人と美術 平瀬礼太 (*午後2時〜3時30分)
10月25日 宇宙の神秘--ギリシャ哲学から現代物理まで 橋元淳一郎
平成24年度(2012) 志賀直哉旧居 講座「奈良の時」
9月10日 谷崎潤一郎と志賀直哉の観音像 呉谷 充利
9月17日 志賀直哉の文学 弦巻克二
9月24日 物理の時間、生命の時間 橋元淳一郎
10月1日 志賀邸、隣家中村義夫滞仏の記録「ノスタルジア」 中村一雄
10月8日 幻の観音様とご対面 梁瀬 健
10月15日 奈良と銅像 平瀬礼太
平成 23年度(2011) 夏期特別講座「奈良高畑に佇んで」
7月18日 訪ねて来た小林秀雄 -モオツァルト- 呉谷充利
7月25日 志賀直哉の文学 弦巻克二
8月1日 片輪車手箱の流転 梁瀬 健
8月8日 奈良の近代美術と戦争の時代-「懸崖ニ倚ル木炭増産」をめぐって- 平瀬礼太
8月22日 高畑と景観 中村一雄
平成 22年度(2010) 夏期特別公開講座 「奈良再発見」
7月19日 志賀直哉と奈良 —奈良に流れる時間 呉谷充利
7月26日 志賀直哉と谷崎潤一郎の観音像 梁瀬 健
8月 2日 志賀直哉をめぐる人々 弦巻克二
8月 9日 奈良高畑と美術家 平瀬礼太
8月23日 志賀さんに会った頃 中村一雄
2023年度 志賀直哉旧居講座
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